アースルーリンドの騎士『二年目』68 屋外浴場 1

さていよいよ…。

ギュンターは完全に、ローランデに?

けれどグーデンとの対決はもう大詰め。

そんな時に出かける場所がヤバ過ぎ。

集団なのが救いか?

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68 屋外浴場

 
 ディングレーが練習場に入ってくると、一声怒鳴る。
「まだ、やってたのか?!」

ギュンターが顔を上げ、ふと気づくと、周囲はがらん…。
としていた。

マレーはハウリィと剣を交えていたが、その手を止め、声かける。
「皆、さっき共同浴場へ、出かけていきましたよ!」

ギュンターが見回すと、その場にはセシャルと一年三人の美少年。
ラナーンとレナルアン。

彼らを保護する、二年ローランデ、フィンス、シュルツ。
そして一年のスフォルツァが居るだけ。

ラナーンはセシャルに指南受けていたが、顔を上げて呟く。
「流石に、手首が痛くなってきた」

レナルアンが明るい顔上げる。
「俺、全然平気!
汗だくだけど!」

相手していたシュルツが、レナルアンの暴剣ぶりに、思い切り顔下げていた。

ローランデも顔を上げて、やって来るディングレーを見る。
「私の所でも湯殿は用意出来ますが…」

ディングレーは言ったローランデを見るが、その彼も、額に頬に、汗を滴らせていた。

どうやら相手はスフォルツァとフィンスで、二人交互に剣をローランデに、振り入れていたらしい…。

ギュンターは、打ち合うハウリィとマレーを見ながら、休憩してるアスランに説明を入れていた。

が、ぼそり…。
と呟く。
「他のみんなは、共同浴場に出かけたんだな」

そして横のアスランに尋ねる。
「お前、いつ居なくなったか気づいたか?」

アスランは首を横に、振った。
マレーは微笑む。
「僕がハウリィと剣を交える、前ですよ」

ギュンターはその時、アスランに指南していたな。
と思い出して顔下げる。

ローランデも呟く。
「皆、ぞろぞろ出て行くのを見ました」

フィンスとスフォルツァはまだ、息切れで肩を揺らしながら、目を見開いて見つめ合う。

スフォルツァが、がっくり。
と首垂れて告げる。
「こっちは二人して剣を、貴方一人に入れていたのに…二人の剣受けながら、そんな所迄見てたんですか?」

ローランデがにっこり微笑む。
「周囲に気を配るのは基本だ。
例え、戦ってる最中でも」

それを聞いて、フィンスの首もがっくり垂れるのを、ディングレーは見た。

「俺の所で順繰りに湯に浸かれ!」
そう叫ぶものの、ギュンターがぼそり…と告げる。
「とっくの前に皆出かけたんなら、今は空いてる。
全員一気に、浸かれるぞ?」

レナルアンも陽気に告げる。
「入学したての時行ってみたけど…広くて外で、気持ちいいぜ!」

ディングレーが、三人の一年美少年らを伺い見る。
「…どうする?」

アスランがはしゃいで言った。
「広い外のお風呂って、僕昼に入ったこと無いです!!!」
それを聞いて、ハウリィとマレーもアスランを見る。

「行ってみたいか?」
ディングレーに聞かれ、マレーはこくん!と大きく頷く。

レナルアンは横のシュルツに尋ねる。
「あんたら大貴族は、部屋に浴室あるから、行ったこと無いんだろう?」
「…タマに出かけてる。
屋外浴場も、大貴族用の場所があるから」

レナルアンが一気にむくれた。
「俺、入りたかったけど一緒に行った奴は平貴族だから入れないって!
大貴族の奴に頼んだら、自室に浴室在るのに、そんな所へ行く気は無い。ってさ!」

フィンスも途惑うローランデに、寄って行く。
「皆、いつも護衛されて窮屈な思いしてたから…。
出かけてみたら、開放的な気分になれる」

ローランデが頷くのを見て、ギュンターがディングレーに顔を振る。
「決まりだ!」

ディングレーは、こっくり頷き返した。




つづく。


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